香川大学地域連携・生涯学習センターでは今年度、社会人向け公開講座としてリカレント専門講座を新設しました。
これは、従来の生涯学習・教養的な一般人向け講座とは違い、企業、行政機関等のニーズや要望を聴き、本学のリソースを活かして、企業・社会人に向けの専門性の高い知識・技術等を教授する研修講座で、これにより、大学院への社会人入学や大学と企業等との共同研究の動機付けにも繋がることを目指すものです。

 第一弾として、6月から9月にかけ、中心市街地の賑わいづくりに取り組む、「パークレットを活用した賑わいあるまちづくり」というテーマの講座を、丸亀市をフィールドに開催。

5回シリーズで開催された本講座は、プロダクトデザインや地域観光での実績を有する香川大学の研究者が講師となり、地元企業、自治体等から13名が会場参加とオンラインで受講しました。

 第1回は、本年3月下旬に開館した丸亀市市民交流活動センター「マルタス」において開講。まちづくりワークショップによるモデル地域内でのコンテンツ学習を行い、景観の価値、公共空間の価値についての事例紹介等を学び、さらに会場から丸亀港まで町並みの現地調査を行いました。

 第2回は香川大学キャンパスの講義室を会場に、第1回の現地調査を踏まえて丸亀の魅力コンテンツを抽出。グループに分かれ、地域課題の理解と付加価値創出に向けたアイデア出しを行いました。

 第3回は、アイデアソンによるサービスモデルプランニングを学び、ファニチャー開発に向けてグループワークで具体的なアウトプットイメージを膨らませました。

 第4回は、プロトタイピングとしての製品開発手法実習を行い、プロダクトデザインで用いるファニチャー開発手法として、レゴブロック活用した立体イメージの方法を学びました。

 最終回は香川大学キャンパスで実施し、前回までで学んだまちづくりの国内外の事例やデザイン思考に基づく開発手法をもとに、受講生がその成果を発表。チーム毎に設定したコンセプトから賑わい創出のための様々なアイデアを提案し、アニメーション動画等を用いてプレゼンテーションを行いました。
発表後には担当教員から講評に加え、実例を示しての助言や実現の可能性について意見を交わし、さらにアイデアを深めることとなりました。