このほど、香川大学と三井化学アグロ株式会社の共同研究チームは、これまで食品を中心に活用されてきた希少糖の「健康機能性」に加え、多くの主要農作物に重大な被害をもたらしている植物病原菌について強い「抗菌機能性」を持つことを発見し、研究内容は、「Nature」系の国際学術誌「Communications Biology」(オンライン版)に学術論文として掲載されました。
 このことを受けて、令和2年8月6日(木)、香川大学において、この希少糖を用いた新しい概念の農業用資材の研究成果発表と進捗状況について説明会を実施しました。
 説明会は、片岡国際希少糖研究教育機構・機構長からの挨拶、秋光同副機構長から、本研究成果の概要についての説明の後、何森同機構・研究顧問から補足説明があり、その後、報道機関からの質問に答える形で行われました。報道機関からも多くの質問が寄せられ、この研究への注目の高さが伺えました。
 希少糖の一種であるD-タガトースに固有のこの「抗菌機能性」の発見は、学術的に極めて重要であるとともに、人・環境にやさしい新しい概念の農薬の開発と実用性に結びつく可能性があり、今後の更なる展開が期待されています。

(参考:【Communications Biology】論文掲載URL)

The rare sugar D-tagatose protects plants from downy mildews and is a safe fungicidal agrochemical 

https://www.nature.com/articles/s42003-020-01133-7